ディスプレイデザインとショップコンセプト

講義録
マーケティングにおけるディスプレイの役割やビジュアルマーチャンダイジングについてプロジェクタを使用して解りやすく説明。その後、実際に食器や小物を使用して簡単な実習を行ないました。
 
新山 景子先生  
ディスプレイデザインアカデミー研究科卒業後、(株)D.D.アトリエ福本を経てフリー。近鉄上本町店をはじめ、和菓子の店内装飾など数々のディスプレイデザインを手掛ける。2000年テレビチャンピオン(TV東京)全国ディスプレイ王選手権 優勝
前半:ビジュアル・マーチャンダイジングについて
MD(マーチャンダイジング)…商品化計画又は販売促進と宣伝広告(VMDを含む)
VMD(ビジュアルマーチャンダイジング)…顧客が外観から描くイメージ。
VMDの効力:1.店内勾配決定率を高める。2.買い物時間を短縮。3.継続性と一貫性によりストアイメージとストアアイデンティティの確立。4.ビジュアル表現による商品の好ましい印象を意図通り伝える。5.商品プレゼンテーションの定期的変更を通じて、店の活気と鮮度を保つ。
VMD手法によるストア・プランニングの実践:1.見通しのいい売場づくり。2.売場の導入部を広くとる。3.魅力ある壁面展開。4.サインのサービスとサーキュレーション(導線)。5.導線を作る照明効果。
後半:ディスプレイ実習
 
ディスプレイする際のポイント
1. テーマ・カラー・アイテムなどに統一性を持たせる。
2. きれいに見せる基本的な手法。
・トライアングル… 三角構成。シンプルでなじみやすく安定感のある構成方法。仮想のアウトラインでつないだ三角形の中にプレゼンテーションする商品が納まる様に配置する方法。
・シンメトリー… カラーの使い方や構成を左右対象に配置する方法。
・リピテーション… 同じパターンに構成された商品群を同間隔をおいて繰り返し構成する方法。繰り返すことで訴求力の高い演出ができる。
3. 飾った商品は出来るだけ近くにセリング・ストックを置く。
4. プロモーション・テーマに沿った新鮮な商品を飾る。
5. 飾る商品の価格は中心価格以下。
6. プライスカードをルールに従ってつける。
7. テーマイメージをつけるVP(ビジュアルプレゼンテーション)・PP(ポイントプレゼンテーション)とストック陳列であるIP(アイテムプレゼンテーション)を混同させない。 

受講生ディスプレイ

新山先生アレンジ

受講生ディスプレイ

新山先生アレンジ

Q. ディスプレイだけで集客数が上がるとは思えないのですが、お店側からの注文などはあるのですか。
A. ディスプレイというのは、商品の魅力をより高めて見せることが一番の目的です。実際にディスプレイをした商品だけでなく、お店全体の売上も上がったという話もよく聞きます。店舗のディスプレイをする際は、そのお店の方とよく話合いをし、メインで売りたい商品について知る努力をしています。
また、演出性ばかりを狙うのではなく、店内環境を良くするというのもディスプレイデザイナーの仕事です。
Q. ディスプレイの中でも、店内が商品で隠れているものと、店内が外からよく見えるものがあるのですか。
A. 店内が全て見えてしまうようなディスプレイをする場合、店全体をきれいに整えておく必要がありますが、オープンな雰囲気で安心感があるので希望されるオーナーも多いです。また、クローズにしたい場合は、タペストリーやパネルを使ってウィンドウのみのディスプレイにします。
Q. ヨーロッパスタイルとアメリカンスタイルのディスプレイがあるそうですが、日本ではどちらが効果的なのですか。
A. ヨーロピアンテクニックというのは、布にピンを使って表情をつけたりするもので、日本で以前はよく使われている手法でした。最近では、「この商品を売りたいんだ」と明確に訴えかけるアメリカンスタイルを希望されるところが多いです。
新山景子先生より一言
不況の中、ディスプレイを行う事務所なども規模を小さくしています。だからといってディスプレイデザイナーになれないというわけではありません。ディスプレイデザイナーの多くは、販売員からこの仕事についている人達です。現場で経験を積む事は将来大きなプラスになります。また、雑誌を読んだり海外へ行くなどしてディスプレイの研究をすることも大切です。

受講生の声 アンケートより抜粋
普段何気なく見ているショップのディスプレイの重要さがわかりました。また、ディスプレイのルール・技術をこれからの家庭のインテリアに応用する事が沢山出てくるのではないかと感じました。(25才・女性・OL)
ディスプレイの原理・原則を説明して頂き、非常に実践的な講義でした。ウィンドウディスプレイは夢が無限大にあって色々な人を楽しませる事ができるので素敵な仕事だと思いました。(29才・女性・ハウスメーカー勤務)
普段、お店のウィンドウや商品配置を気をつけて見てはいたのですが、自分の中で完結してしまいがちでした。ディスプレイの原則やMD・VMDなど明確な理論となって説明してもらえて曖昧だった部分がはっきりした気がします。(28才・女性・デザイン科学生)
マーケティングからデザイン手法まで、バランスの良い内容でわかりやすかった。(38才・男性・メーカー勤務)

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