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自分で家を建てる
1.好きな家で暮らしたい 2.夢が現実に! 3.Do It Yourself@ 〜家づくりは楽じゃない
4.Do It YourselfA 〜家づくりは楽じゃない 5.木と珪藻土の家 6.今を生きる
プロフィール
chapter6 今を生きる
今を生きる
今を生きる

私たちが住まいづくりの中でこだわったのは「自分たちの暮らしかた」だった。
もちろん自然素材で建てた家・自分たちで作ったさまざまの物・大好きなインテリアショップで購入した家具など形あるものにもこだわったのだが・・・
話は少しそれるが、我が家の形あるものでおもしろいものがある。
それは気のいいオヤジが作ってくれた『いろり』だ。
プラン作成時に話のノリで出てきた『いろり』を本当に作ってくれたのだ。
大きな御影石を彫ってできたその『いろり』は炭を燃やし暖房器具にしたり、網をのせて食べ物を焼いたり、何もしなくてもインテリアとして存在感を出している。
制作にいくらかかったのかは知らない。新築祝いとしてプレゼントされたのだ。なかなか無いものだと満足している。
話はもどり、なぜ「暮らしかた」なのか?
私たちが仮住まいに感じた窮屈感は建物に合わせた生活をしていたからではないか。
それなら自分たちの生活にあった建物を建てればいいのではないか?
そうすることで自分たちの「好きな家」が実現する気がした。
暮らしかたを考える、それも現在の自分たちに照準を合わせた。
過去という実績があり現在の自分が在る。ということは今の自分が何を求めているかは把握できているはずだ。
でも、未来については予測できないことが多すぎた。私には全く先が見えなかったし、計画をたてることもできなかった。
実際、家を建ててからの私の生活の変化と1階の何も作っていない空間との関係を書いてみる。
Hさんの影響を受け建築に対する考え方を変えたいと思い、大阪ガスインテリアデザインスクールのSDコースを1年間受講した。
有名な方々の作品や話に刺激を受け、演習をこなすことで自分で発想することの楽しさ・厳しさをあじわうことができた。
その頃オープンスペースは課題のための模型作りの場所となっていた。
スクールを卒業する頃、私は図面を書くだけの毎日に終止符をうった。会社を辞めたのだ。
それから店舗設計の会社に行った。工期が短く忙しい日々の連続だったが住宅では味わえないおもしろさがあった。
その頃は模型作りの場所となっていたスペースはきれいに片付けられ何もないオープンスペースにもどっていた。
不景気のあおりを受け会社が倒産することになり私は路頭に迷うこととなる。何がしたいのか考える中で、以前より話があったhomwksjkの住まいづくりのお手伝いをすることになった。
大阪でも広めていきたいという私の願望もあったのだ。
オープンスペースはパソコン・プリンタ・FAXなどを配置した作業スペース兼テーブルとイスを置いた打ち合わせスペースとなった。
これは何も作っていないから変化に対応できたのだと思う。もし、とりあえずということで部屋を作ってしまっていたら何もない状態にもどすのは困難だし、それ以前に物置部屋になっていただろう。そうなると私の作業スペースは暮らしの場に入り込み、生活に窮屈感を与えていたと思う。
私個人の生活の変化ですら必要とする空間はかわってくる。
家族で考えるともっと大事になる。今は二人で暮らしているが家族が増えるとどうだろう。
今では考えられない空間が必要になるのではないか?
結局、先のことはわからないのだ。だからこそ、今の自分たちの暮らしの中で必要なものと不要なものを考え、必要なものだけを作り残りは何も作らないでおいておくという考えにたどり着いた。これなら現時点では分からない未来の生活にもある程度対応可能だ。
コストダウンという言葉を多く使ってきたが、決して安い家を手に入れるという意味ではない。
自分たちの望みを実現させるための手段であり、今必要で将来的にも変わる事のないものにお金をかけようというものだ。
最終的にはどうなるのか分からない。
ただ今の私たちはこの未完成の家が大好きなのだ。
今後どんな風にかわっていくのか、完成品だと思えるそれまでの過程を楽しんでいきたいと思っている。
そんな事を言える私は幸せ者なのかもしれない。

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著者より
私はこの「住まいづくり」にソフト面での参加をしていたのだが、この世界でプロとして生きていきたいと考え、2004年はまたスクールのお世話になり建築士を目指す1年となった。かなり苦しい1年だったが、ここまでやってみようと私を動かす原動力になったのは、この「住まいづくり」に参加したからだと思う。 気のいいオヤジに感謝の気持ちでいっぱいです。 本当にありがとうございました。

事務局より
6ヶ月間お付き合いいただき、ありがとうございました。これで「自分で家を建てる」全6回を終了いたします。 手軽に既成のものが手に入る時代にあって、自分で家を建てたという彼女の経験は大変貴重なものではないでしょうか。2004年は2級建築士に見事合格され、晴れて建築士となった彼女の今後が楽しみです。

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Chapter5  木と珪藻土の家
 


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