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梅田工務店の仕事〜数奇屋建築の現場から
 
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仕口部分に金物を使わず、
昔ながらの手法で建てられた軒先
日本の建築では、古代から木材が使用されてきました。文明の近代化が進むと同時に、木材に取って代わる様々な材料が建築に使用されるようになり、木材は「古い材料」として、新しい材料に取って代わられていました。ところが昨今健康住宅ブームで、自然材料の良さが見直されつつあります。しかし、残念なことに、木は使い方や選別を間違えば非常に耐久性の低い材料になりうることを知らずに設計をする建築家は少なくないのが現状です。

木材の特性を知り尽くした建築家の一人である梅田宗春氏は、奈良市内に「株式会社梅田工務店」を構え、主に数奇屋建築、寺社建築、ローコスト建築を手がけています。外見こそ違いますが、すべてに共通して言えるのは、「木材をふんだんに使用している」ということです。自らも設計士である氏は、「量産せず、規格化せず、自然の素材を生かし、伝統的手法をふまえた上で新しい建築を目指す」をコンセプトに掲げ、昔ながらの手法を用いて、耐久性に優れた家づくりをしています。


梅田 宗春 氏のこだわり
ひとくちに「木(材)」と言ってもその種類は多く、産地、等級との組み合わせによって、その数は無数になります。例えば、番号で管理されている工業製品は、注文すればカタログと同じものが手に入りますが、木材はひとつとして同じものはなく、その中からこれだというものを見つけるのは、至難の業です。手間も時間もかかります。そういった理由で、「木造住宅は高い」というイメージがあるのも事実です。
「だからと言って、木を使わない建築は工業製品のようになってしまう。そんな家に住んでいて人は幸せなのか?」と氏は現代の住宅建築に疑問を投げかけます。
今回、数奇屋建築風住宅リフォームの現場を見学させていただいたのですが、自然素材によってつくられた空間は神聖で美しく、また、洗練された和の空間には素材の香りが五感で感じられます。

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改装中の寝室に施された
網代(あじろ)天井
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玄関先の面格子
格子の奥行きがあることで、入り口から中が見えないようになっている
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面格子を正面から見た状態

「木の良さを、ひとりでも多くの方に知ってもらいたい」 そう考える梅田工務店では、設計施工のみならず、材木加工も自社工場で行います。また、自社で育成した精鋭の職人達に施された細やかな仕上げは、規格化されたそれとは明らかに異なる趣きがあります。さらに、インテリア壁紙は使用せず塗り壁で仕上げるなど、自然材料にとことんこだわっています。

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3つある自社工場のうちのひとつ
天然素材をストックし、動力機械を用いて加工を行う
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作業中のベテランの職人さん
彼は10年目
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職人さんが、2階部分に出窓を
つけているところ

手間をかけ、世界に二つとない家をつくる梅田工務店。お客様がお客様を呼び、梅田工務店が手がけた家は、静かに広がりを見せています。 材料にこだわる氏の建築は、実際に家が出来上がるまでも時間がかかります。が、自然の肌をそのまま生かした丸太、クロス貼りの壁とは違った美しい木目、障子を通して室内差し込む陽光・・・。その完成図を想像するのも、楽しみの一つです。
 
匠の継承
伝統建築が少なくなりつつある今「数寄屋造」は、日本の伝統建築技術を代表するものとして、受け継がれていかなければならない匠の技といえます。 規格化された家が目立つ昨今、利便だけに走ることなく、精神の宿った伝統の建築を広げていく梅田工務店の今後の活躍が楽しみです。
 
≪数奇屋建築とは≫
住む人の個性や趣向を生かして造られるもので、草庵の茶室と書院造の融合と言われています。数奇屋の「数寄」とは、「好き者が物にこだわってつくる」という由来もあり、数寄屋造りには形式がないからこそ、その室内空間には調和を考えた細やかな心配りが必要とされます。


プロフィール

(株)梅田工務店代表取締役 梅田宗春氏
(株)梅田工務店
代表取締役 梅田宗春氏

梅田 宗春(うめだ・むねはる)
奈良工業高校建築科卒業 中西建築設計事務所勤務を経て、梅田建築 入社(梅田義矩氏に師事し、本格的木造建築設計、施工を習得)
裏千家参事 森田宗圓氏に師事し、茶道・数奇屋建築設計を習得
株式会社梅田工務店 代表取締役に就任
一級建築士・インテリアプランナー 
2006年8月開講 SDゼミ「木を知る」担当講師


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