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Interior Brush up Seminar トークセッション「暮らしの中のデザイン」 【テーマ】トークセッション「暮らしの中のデザイン【講 師】野井成正(野井デザイン事務所 インテリアデザイナー)・服部 滋樹(graf代表 空間デザイナー)【開催日】2004年1月14日(水曜日)19:00〜21:30【会 場】大阪ガスインテリアデザインスクール 6F A教室【参加者】63名
野井成正
プロフィール
デザインリソース
インテリアデザイナー 野井デザイン事務所
服部滋樹
プロフィール
デザインリソース
空間デザイナー graf代表
 
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「よいと感じるデザイン」、「よくないと感じるデザイン」について
 
野井先生
最近身近に感じるのは、使いやすい部分が無視されているデザインが多いと思います。
携帯電話を僕は持ってないのですが、借りた時、押すボタンの大きさ、形、色合い、素材感が使う人のためになされたデザインなのかなと感じました。コンパクト化しすぎていて、ボタンの位置などがわかりにくい。慣れてしまえばいいというとそれまでですが、もっと優しいデザインにならないのかなと感じています。
プロダクトデザイナー深澤直人さんがデザインされて、最近売り出されている市松模様の携帯電話を持った時、使いやすかったですね。そういうところが、今もっと大事にされるべきではないでしょうか。消費者の気を引こうとして、パッと見のデザインが優先されると、使う人のためにならなくなっていくのではないでしょうか。

服部先生
私も同意見です。
複雑になって便利になっているのは使い手にとってどうかということですね。
今では、ケイタイの中にメモ帳も、カレンダーも、写真機能もある、メールもできる、ファックスまでできる。中身はどんどん進歩しているが、それに伴わない外観とのバランスがとれていないと思います。手にとることを考えずにデザインしているのではないかと感じています。

野井先生
ケイタイを持っていると、いきなり相手からの連絡がくる。そうすると自分の状態が無視され、不健康になりやすい、極端に言えば自分らしさも消されていくように感じます。
ある酒造メーカーの宣伝の方から聞いた話ですが、お酒が売れなくなった大きな理由は二つあるそうです。一つは、"法律規制の強化"で、もう一つは、"コミュニケーションをケイタイだけで済まして、そこに行動が伴わない"つまり、ケイタイで相手の言葉を聞いただけで安心してしまい、行動(酒場)に行かなくなっているそうです。ケイタイを否定はしませんが、持たない最大の理由は"自分らしく生きたいな"というのがホンネですね。

服部先生

僕も1回腹立って投げたことがあります、不健康ですね。(笑)

野井先生
デザインの本質は、思いやりから生まれてくるべきものだと思います。相手の気持ちや課題に対して真剣に取り組んで考えていくものではないでしょうか。

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「デザインの本質」について
 
服部先生
僕もそうですが、野井さんもお客様に個人オーナーさんが多いですよね。僕らがやっている「長く居る(働く)人のために空間をつくる」というコンセプトは、対その人にしか通用しない。だから目に見えている人のためにものをつくるのが正しいのではないかと思っています。
つまり、僕らがつくっているものも「このテイストが好き」と思う人達にとって、選びやすいデザインになっているような気がします。デザイン、デザインして売りたいがためのモノではなく、つくっている人自体もほんのり人柄も見えてくるようなデザインをつくっていくべきではないのでしょうか。

野井先生
私のデザインは、自分が行きたい、使いたい、まず自分がスタートなのです。それから相手なのです。
例えば、オーナーがバーテンダーとしてカウンターの中に入る場合、オーナー自身もインテリアの重要な要素になるわけですから、絶対無視できない。オーナーの性格とか趣味にいたるまで(どんな時計しているかなど)、じろじろ観察します。そこからデザインの発想が生まれます。

服部先生
その人が使っている時間の使い方まで気にしますよね。

野井先生
時間がかかりますが、その段階を踏むと、結果的に違和感がないものが造れます。
"デザイナー"、"空間"、"そこに携わっている人"、この三点セットがうまく調和して、はじめてよいデザインができるのです。デザイナーとして何かつくっていくからには、残していきたい。残すために、そこに携わる人のことを考えてつくることが当然ではないでしょうか。

服部先生
使い勝手のいいもの、使われやすいとか、そして長持ちするデザインをやっていきたいですね。

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